エステサロンのための
特定商取引法対策ガイド
現場で使いやすい言葉でまとめた実務ページ
このページは、エステサロンでよくある回数券やコース契約について、押さえておきたい法律の基本をまとめたガイドです。
新人研修、店長教育、契約の流れの見直し、お客様対応の確認にご活用ください。
解約の対応が、スタッフによって違ってしまう。
法律は分かっているけれど、現場でどう使えばいいか分からない。
このページは、そんなサロン様のために、
「回数券やコース契約で気をつけたい特商法の基本」を、分かりやすくまとめたガイドです。トラブルになる前にしっかりと準備しておきましょう。
セグオンは、法律知識を“読んで終わり”にしません
セグオンのエステスクール・サロンコンサルでは、特商法や契約説明の知識を、 スタッフ教育・カウンセリング・契約書の使い方・解約対応の流れまで落とし込み、 「現場ですぐに対応できる体制づくり」をサポートします。
スタッフが同じ基準で説明・契約・解約対応できる体制まで整えたいサロン様へ。
目次
第1章:特商法がサロンに関係する理由
1-1. なぜエステサロンに特商法が関係するのか
エステサロンでは、回数券やコース契約のように、一定期間続く契約が特商法の対象になることがあります。
特に、長い期間にわたる契約や高額な契約は、お客様とのトラブルにつながりやすいため、
サロン側には書面を渡すことや説明をすることが求められ、
お客様にはクーリング・オフや中途解約の権利が認められています。
エステでは、たとえば次のような回数券やブライダルコース契約が対象になりやすいです。
+
契約金額が 5万円を超える
入会金や関連商品が含まれることもあるため、実務では 「契約期間」と「契約の合計金額」を必ず確認しましょう。
1-2. 全体の流れ
第2章:お客様に渡す書面について
2-1. 2種類の書面と渡すタイミング
回数券やコース契約では、契約前に渡す書面と、契約時に渡す書面の2つが必要です。
施術内容、料金、解約についてなど、大事なことをきちんと書いて、
お客様が納得して判断できる状態にすることが大切です。
| 書面の種類 | 渡すタイミング | 目的 |
|---|---|---|
| 概要書面 | 契約前 | 内容を確認して、検討してもらうため |
| 契約書面 | 契約時 | 契約内容をはっきり残すため |
2-2. 概要書面の確認ポイント
- サロン名・住所・電話番号
- 代表者名(法人の場合)
- 施術やサービスの内容
- 回数や時間など、受けられる内容の総量
- 料金の合計額・内訳
- 支払う時期・支払い方法
- 施術を受けられる期間
- 関連商品がある場合は商品名・数量・金額
- クーリング・オフについて
- 中途解約について
- 特別なルールがある場合はその内容
2-3. 実務での注意
スタッフが内容を理解し、お客様に分かりやすく説明できることが、 トラブル防止につながります。
「契約書は後日お送りします」「今日は控えだけ渡します」
契約前に概要書面で説明し、契約時には契約書面を渡して、 重要な内容をその場で一緒に確認する。
第3章:クーリング・オフの基本
3-1. クーリング・オフとは
クーリング・オフとは、一定期間内なら、理由がなくても契約をやめられる制度です。
回数券やコース契約が特商法の対象になる場合は、
必要な書面を受け取った日から8日間、
書面や電子データなどで申し出ることができます。
3-2. クーリング・オフをするとどうなるか
- 理由は不要: なぜ解約したいかを聞く必要はありません。
- 返金対応: すでに支払われたお金は、原則返金の対象です。
- 違約金は請求できない: 解約手数料や違約金は取れません。
- 施術済みでも注意: クーリング・オフが有効なら、提供済みの施術代を請求できない場合があります。
- 関連商品も対象になることがある: 契約内容によっては商品も対象です。
化粧品などの消耗品は、使ってしまうとクーリング・オフの対象外になる場合があります。
どの商品が対象かは、契約内容や書面の書き方が大切です。
3-3. クーリング・オフを邪魔してはいけない
・「このコースは特別価格なのでクーリング・オフできません」と言う
・「解約すると大変なことになりますよ」と不安をあおる
・わざと返事を遅らせて、8日間を過ぎさせようとする
第4章:中途解約の基本
4-1. 中途解約とは
クーリング・オフの期間が過ぎたあとでも、契約期間中であれば、
お客様は途中で解約できる場合があります。
そのときは、すでに受けた施術分と、
法律で決まっている範囲の解約料を差し引いて精算します。
4-2. エステの中途解約で請求できる上限
| タイミング | 請求できる上限額 |
|---|---|
| 施術開始前 | 2万円まで |
| 施術開始後 | 受けた施術分の代金 + 残りの金額の10% または 2万円 のいずれか低い額 |
10回コース 20万円、3回施術済みで解約する場合
1. 1回あたりの単価:20万円 ÷ 10回 = 2万円
2. 受けた施術分:2万円 × 3回 = 6万円
3. 残りの金額:20万円 – 6万円 = 14万円
4. 解約料の上限:14万円 × 10% = 1万4,000円(2万円より低い)
返金の目安:20万円 – 6万円 – 1万4,000円 = 12万6,000円
第5章:やってはいけない案内や広告
5-1. 代表的なNG行為
「絶対に痩せます」「100%効果が出ます」「クーリング・オフはできません」など、 事実と違うことを伝えること
解約条件、追加料金、リスクなど、お客様の判断に必要なことを伝えないこと
長時間帰らせない、大人数で囲む、怖がらせる、断りにくい空気で契約を迫ること
5-2. 広告やSNSでも注意
店頭POP、チラシ、Instagram、ホームページなどでも、 実際より良く見せすぎる表現は避ける必要があります。
「絶対」「完全」「永久」「日本一」「世界初」「医師推薦」など
→ 証拠や根拠がないまま使うのは避けましょう。
第6章:現場で使う説明トークスクリプト
このスクリプトは丸暗記用ではありません。
大事な内容を、お客様に分かりやすく伝えるための基本の言い方です。
スタッフ全員でロールプレイを行い、各自の言葉で案内できる状態を目指しましょう。
SCENE 1:契約前の説明書面を渡すとき
本日はご来店ありがとうございます。ご契約の前に、大切な内容をまとめた書面をご案内します。
こちらには、料金・回数・解約についてなど、重要なことが書かれています。分かりにくいところは、その場でご説明します。
ありがとうございます。確認してみます。
SCENE 2:クーリング・オフの説明
こちらの解約についての部分は特に大切です。ご契約後でも、決められた期間内であればクーリング・オフができます。
もしお気持ちが変わった場合は、書面やメールなどでお申し出いただければ、ルールに沿ってご案内します。
そういう制度があると安心ですね。
はい。大切なのは、お客様に納得してご契約いただくことです。不安なことは遠慮なくご質問ください。
SCENE 3:中途解約の説明
クーリング・オフの期間を過ぎたあとでも、ご事情が変わった場合は途中解約ができる場合があります。
その場合は、受けた施術分と、法律で決められた範囲の精算を行ったうえで、残りの金額をご案内します。
SCENE 4:解約したいと言われたとき
「今やめるともったいないですよ」「解約できません」「担当者がいないので分かりません」
やはり解約したいです。
承知しました。ご連絡ありがとうございます。まず現在のご契約内容を確認し、ルールに沿ってお手続き方法と精算内容をご案内いたします。
分かりにくいことがないよう、順番にご説明しますのでご安心ください。
スタッフ教育まで落とし込みたいサロン様へ
法律の知識は、知っているだけでは足りません。
本当に大切なのは、スタッフ全員が同じ基準で説明できること、
契約から施術、アフターフォローまでの流れがそろっていることです。
・新人スタッフ向け基礎教育
・カウンセリングトークの標準化
・契約〜施術〜フォローの運用設計
・特商法対応をふまえたサロンコンサル
第7章:スタッフ確認テスト
理解度確認用の簡単なテストです。研修後のロールプレイ前にご活用ください。
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特商法の対象になりやすいのはどれですか?
A. 1回だけの都度払い施術
B. 1か月を超え、5万円を超える回数券やコース契約
C. 無料体験のみ
正解:B
エステでは、期間と金額の条件を満たす回数券やコース契約が対象になりやすいです。
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特商法の対象になりやすいのはどれですか?
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概要書面はいつ渡すのが基本ですか?
A. 契約後
B. 契約前
C. 初回施術のあと
正解:B
契約するかどうかを考えてもらうため、契約前に渡します。
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概要書面はいつ渡すのが基本ですか?
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クーリング・オフの考え方として正しいのはどれですか?
A. 必要な書面を受け取った日から8日間
B. 契約した月の月末まで
C. 初回来店日から14日間
正解:A
必要な書面を受け取った日から8日間が基本です。
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クーリング・オフの考え方として正しいのはどれですか?
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施術開始後の中途解約で、解約料の上限は?
A. 残りの金額の10%または2万円の低い方
B. 残りの金額の30%
C. 一律5万円
正解:A
受けた施術分に加えて、残りの金額の10%または2万円の低い方が上限です。
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施術開始後の中途解約で、解約料の上限は?
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お客様から解約したいと言われたとき、正しい対応はどれですか?
A. まず強く引き止める
B. 手続きの流れを案内し、契約内容を確認する
C. 担当者がいないので後日にする
正解:B
まず契約内容を確認し、正しい流れで案内することが大切です。
付録:実務用資料
1. 用語集
- 回数券やコース契約
- 長い期間や高額になりやすいエステ契約で、特商法の対象になることがあります。
- クーリング・オフ
- 決められた期間内であれば、理由を問わず契約をやめられる制度です。
- 中途解約
- クーリング・オフ期間が過ぎたあとでも、契約期間中なら途中で解約できる制度です。
- 関連商品
- 施術とあわせて購入してもらう商品。内容によっては解約や返金の対象になることがあります。
2. 中途解約精算メモ
解約精算書(計算用メモ)
| 契約総額(A) | 円 |
| 契約回数 | 回 |
| 1回あたり単価 | 円 |
| 実施済み回数 | 回 |
| ① 受けた施術分の金額 | 円 |
| ② 残りの金額(A – ①) | 円 |
| ③ 解約料の上限 ②×10% または 2万円 の低い方 |
円 |
| 返金目安(A – ① – ③) | 円 |
※実際の契約内容や関連商品、支払い方法によって精算方法が変わることがあります。必要に応じて専門家にも確認しましょう。
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解約や返金対応で揉めたくない
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法対応を“信頼されるサロン運営”につなげたい
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