COLUM
2025/7/29
美容医療とエステサロン徹底解説 シリーズ1 原点回帰

 

エステサロンの原点回帰

美容業界は、この10年で大きく様変わりしました。

特に、美容医療の存在は年々身近になり、施術のバリエーションも増え、価格も下がり、一般的に利用する時代となりました。

私がエステサロンを開業した16年ほど前、
当時の美容医療といえば、テレビCMで流れていた「〇須クリニック!」や
「○○美容外科~♪」といった数えるほどの有名クリニックが中心でした。

施術内容も限られ、今日のように身近に感じるような世界ではなかった記憶があります。

今では

ヒアルロン酸、糸リフト、レーザー、HIFU…。

施術メニューは豊富で、安全性も高まり、しかも20代の若い層が医療脱毛から「ちょっとやってみようかな」と思えるほど、手軽に受けられる時代になりました。

“美容医療=特別”という概念は薄れ、日常の延長として取り入れる方が増えています。

エステサロンと美容医療の施術の違いを徹底解説

エステサロンと美容医療は、どちらも「美」を目的としていますが、アプローチ方法・施術目的・効果の出方・リスク管理が大きく異なります。

この違いを正しく理解することで、お客様に適切な提案ができ、サロンの信頼度も高まります。


1. 施術の目的とアプローチ

美容医療:
医師や看護師が医療行為として行い、短期間で結果を出すことを目的とします。
ヒアルロン酸注入やHIFUなど、特定の悩みをピンポイントで改善する施術が中心です。

エステサロン:
外面・内面・精神面から総合的にアプローチし、肌と体の土台を整える長期的ケアが目的です。
手技や美容機器を使い、血流・リンパ・筋肉バランスを改善しながら、美容医療の効果をサポートする役割も担います。


2. 効果の出方と持続性

美容医療:
効果は即効性があり、1回の施術で変化を感じやすい反面、持続期間は施術内容や個人差により数か月〜半年程度が一般的です。

エステサロン:
効果は緩やかですが、定期的な施術と生活習慣改善で持続性の高い美しさを保つことができます。
また、肌質改善や体質改善のベース作りにもつながります。


3. リスクとダウンタイム

美容医療:
医療行為であるため、内出血・腫れ・赤み・痛みなどのリスクやダウンタイムが発生する場合があります。

エステサロン:
基本的にダウンタイムがなく、安全性が高いのが特徴です。
ただし、肌状態や体調に合わせた施術選択が必要です。


4. 提供する価値の違い

美容医療:
「結果重視」で特定の悩みを短期間で解決する

エステサロン:
「継続ケアと癒し」で美しさを長く維持し、心身のリフレッシュと自己肯定感の向上も提供する


まとめ

美容医療とエステサロンは、どちらが優れているというものではなく、役割と目的が異なります

エステサロンは、美容医療の効果を最大限に生かし、持続性を高めるためのパートナー的存在であり、お客様の「美容生活全体」をサポートする立場にあります。

では、そんな時代にエステサロンはどう生き残り、どう差別化していけばいいのでしょうか?

その答えは、意外にも新しいものを追い求めることではありません。

むしろ、エステサロンの原点回帰です。

エステティックの本質に立ち返り、美容医療では提供できないエステティシャンの強みを再確認することが、これからの生き残り戦略です。

エステサロンの武器は、ズバリ
「信頼関係を築き、継続的にケアを提供すること」
そして「心身への癒しを届けること」

美容医療は即効性が魅力ですが、どうしても施術範囲は限定されます。

一方でエステサロンは、施術の結果を積み重ねながら、肌や体の基礎から美しさを育て、長期的な変化をサポートできます。

さらに、施術空間や会話、雰囲気といった「人と人との関わりの中で生まれる癒し」は、
美容医療では提供しきれない部分です。

お客様にとって、技術以上にその時間そのものが価値となります。

原点回帰とは、新しいメニューを増やすことではありません。

肌や体の基礎改善を目的とした施術に注力し、一時的な効果ではなく、長期的で持続可能な美しさを提供すること。

そして、お客様と長く伴走するパートナーとしてのポジションを確立することが、エステサロンが取るべき道です。

 

ではエステサロンができることは


エステティシャンが提供できる「美容生活全体のサポート」


エステティシャンは、お客様の「美容生活全体」をサポートできる存在です。

単に外側から肌を整えるだけでなく、美容医療の効果を最大化し、長持ちさせるためにも、肌と体の内面も含めた土台をしっかり整えるケアが求められます。

そして、外見上のトラブルの改善は、その根本的な原因を探り、生活習慣や精神的な側面からも改善をサポートすることが重要です。


このような総合的アプローチは、エステティック業界でよく「三面美容」と呼ばれます。

三面美容は、外面美容・内面美容・精神面美容の3つから成り立ち、これこそがエステサロンの大きな強みです。



1. 肌と体の土台作り(外面美容)

外面美容は、肌や体の基礎的な美しさを整えるためのケアです。

角質、血流、リンパ、筋肉のバランスを整えることで、美容医療で得られた効果をより長くキープし、健康的な肌状態を維持します。

エステでは、美容機器や熟練した手技を使って、体の外側からアプローチし、見た目と体感の両方を高め改善していきます。



2. 生活習慣と健康サポート(内面美容)

内面美容は、生活習慣や体内環境から美を支えるケアです。

食生活、睡眠、ストレスなど、日常的なライフスタイルが肌の調子に大きく影響するため、根本的な改善が必要になります。

エステサロンでは、サプリメントや健康系ドリンク、または食生活改善や簡単な運動習慣など、毎日取り入れられるケアを提案し、お客様の内面からの美しさをサポートします。



3. 心の安定と癒し(精神面美容)

精神面美容は、エステサロンならではの強みの一つです。

安心できる空間とエステティシャンとの信頼関係のある会話は、お客様が抱えている不安や不満を自然と話しやすい雰囲気を作り出します。

エステティシャンは丁寧に耳を傾け、本音を引き出すことで、お客様が抱えているストレスや悩みを和らげます。

カタルシス効果(浄化作用)と呼ばれるもので、心を軽くし、精神的な安定へ導き、結果として外見や体調にも良い影響を与えます。


三面美容は、単なる施術メニューではなく、お客様の美容と健康を長期的に支える総合的なサロンの理念です。

エステティシャンがこの三面美容を実践することで、お客様に「ここに通い続けたい」と思っていただけるサロンを築くことができます。美容医療とエステサロンとどちらも、肌や身体を美しく整えることができますが、エステサロンの役割はここ(精神美容)にあると思います。


医療美容からエステへの橋渡し成功例



あるお客様は、美容医療でHIFUとヒアルロン酸を定期的に受けていましたが、根本的な悩みの解決にはならず、半年もすると効果が落ち、施術時には痛みもあるので嫌々クリニックへ行くという繰り返しでした。


当サロンで、リンパマッサージ+水分補給ケア+食事アドバイスを導入。
結果として、次回医療施術までの間も肌が安定し、むくみも改善しました。
若返りに執着し、悩みだった老化の不安も、老化は自然な事と思えるようになり、フェイスラインのたるみが前ほど気にならなくなった。
健康的でキレイに歳を重ねるという思考になりました。
ということで、美容医療も活用しながら、リピート客になりました。





あなたのサロンの「医療では提供できない価値」を棚卸し


あなたのサロンならではの強みを書き出してみましょう。

  • お客様がサロンで「癒された」と言った理由は?
    ex 悩みを共有できたから? 施術が気持ちが良かったから? ゆっくり休めたから?

  • お客様が継続して通う最大の理由は?
    ex信頼しているから? 価格が安いから? 技術力が高いから?

  • 美容医療と比べた時、エステが勝っているポイントは?
    ex外面のケアだけでない、三面美容サービスが提供できる

次回はエステサロンの本質である三面美容をどうサロンに組み込み差別化するかを解説します。

© SEGUON All Rights Reserved.